第二回富士山自転車登山(富士宮口)
時期 2004年9月第5週
2週間前の反省を踏まえ今度は登山口の標高が一番高い富士宮口を選んで挑戦。前回は箱根を越えて再び富士山を登るという無理はせず御殿場駅まで輪行し午後1時頃からスタート。前回同様御殿場口まできつい坂を登っていく。 途中で少し雨に降られた。
御殿場登山口との分岐。
御殿場口との分岐からは富士山の周りを迂回する道になる。そのためほとんどアップダウンはない。 快適な富士スカイラインを走り途中の広いパーキングエリアで休憩。そのあとさらに進むと富士宮口と富士宮市街への分岐に到着。富士宮口はいきなり急な上り坂になっている。
御殿場口までの登りよりもさらにきつい。この道を走ってこれから1000mも高度を上げなければいけないのかとちょっと不安になる。時刻はもう夕方。夜の峠道を覚悟した。
自転車を漕いでもすぐに足をついてしまう。だんだん押して歩くことが多くなりついにはずっと押していくことに。もうあたりは真っ暗。明かりのない森の中の道を一人歩いていく。でも一人でこういう場所を歩いているのもなかなか楽しい。時折車が通り過ぎていく。ヘアピンカーブが連続するので御殿場口付近のように速度を出していないのがありがたい。
富士宮口までの道
さらにどんどん登っていく。登山口まであと何キロという表示があるのがありがたいがなかなかつかない。1kmを15分ペースで登っていく。
登山口まであと3km
富士宮口の登山口についたのは9時を過ぎてから。結構人がいて車もたくさん止まっている。富士宮市街の夜景がすごくきれい。富士宮口は標高2400m。御殿場口よりも1000mも高い。これならいけそうだ。駐車場のすみにテントを張り就寝。でも深夜になっても車がひっきりなしに来ていた。
二日目
朝起きると外は雨。しかも雷がなっている。さすがに雷の中自転車を担いで登山したくはないな。5時に出発する予定だったが天気が回復するまでテントの中で待機。6時を過ぎるとようやく雨も雷も止んだのでテントをたたみ7時に出発。
自転車は前輪を外して担ぐスタイル。前輪を外すと非常に軽く感じる。最初のうちは砂山を登っている感じ。しかし御殿場口に比べればはるかに歩きやすい。最初の山小屋を過ぎると本格的な登りの開始。意識してゆっくり登っていく。
富士山が閉山し一ヶ月が過ぎようとしているのに登山者はたくさんいる。しかも軽装。ふつうのスニーカーにジーパン、小さなバック。雪が降ってもおかしくない時期なのに。わざわざ冬山用のダウンジャケットまで持ってきた自分が馬鹿らしくなる。
自転車と荷物。
時折雨に降られながらも順調に進んでいく。高度を200m稼ぐごとに山小屋があるので登りやすい。山小屋は閉まっているが良い休憩の目安になる。登っていくごとに砂地から岩場になるので歩きやすくもなっていく。
途中の休憩ポイント
上も下も雲。この写真を撮ったときが一番良い天気だった。
山頂まであと少し
頂上が近くなってくるとさすがに疲れてきた。休憩の回数が多くなる。そしてついに富士宮口山頂に午後1時に到着。 周りの人から拍手をいただいた。しばらく休憩し富士山山頂への最後の登りを登りきりついに山頂に。
富士宮口ゴール
富士山山頂に向けて最後の登り。馬の背。急な上に砂の道で登りにくい。
富士山山頂
山頂で富士山観測所の人と少し会話をしてから御鉢を一周しようと西安河原の方へ下ったが広い場所にでたところでガスにまかれ道がわからなくなってしまった。これはまずい。あせりながらも探すが見つからない。御鉢一周はあきらめ引き返すことに決めて観測所のほうに戻る。そこから富士宮口山頂に戻りさらに須走口山頂へ。
途中から急に雨と風が強くなってきた。自転車の前輪を取り付けている間にかなり体を冷やしてしまった。これ以上ここにいるとまずい。急いでレインウェアを着てすぐさま下山。
いきなり最初から砂の道で自転車を押しながらでもどんどん下っていける。快調快調。雨風も収まってきた。しかし午後3時に山頂を出発したので登山口に着くのは夜になりそうだ。
須走口の下り道
大砂走りも下り終え樹林帯に突入。もう薄暗い。樹林帯では登山道は岩場になるのでブルドーザー道を行く。 そして真っ暗になったころ須走登山口に到着。
トイレ休憩をし後は爽快な御殿場への下り。と思っていたがここからが予想以上に大変だった。街灯のない真っ暗な道でしかもいままで経験したことのないぐらいの濃霧。さらに急な下り坂でヘアピンカーブの連続。ライトはつけているが前はまったく見えない。気がつくと目の前にいきなりヘアピンカーブ。路面がぬれているのでブレーキもあまり利かない。何度も危ない思いをしながら下っていく。このときばかりは早く下りが終わってくれと思った。しかも御殿場まで1500mも下らないといけない。高所だけに気温も寒く手が震える。ブレーキをずっと握り締めるので手も痛い。
そんな道をなんとか下り終え街灯が見える場所に到着。ほっと一安心。人に道を聞きながら御殿場駅にたどり着き輪行して家に帰った。初めて電車の中で寝てしまった。