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6日目 烏帽子小屋〜船窪小屋 晴れのち曇り

朝の烏帽子岳 奥に立山が見えます。

右が南沢岳、崩落地を挟んで不動岳、
その奥に見えるのが蓮華岳、針の木岳。 さらにその奥は爺ヶ岳?鹿島槍?一番遠くに見えるのが白馬岳(たぶん)。 これからこの遥か先まで進む。 ちなみに景色を見通せたのはこの日が最後。雪倉岳までずっと雨が続いた。

キレットの底から見た南岳
烏帽子から南沢岳までは空中庭園のような風景が広がる。

烏帽子から船窪までは道が細くきついと聞いていたのでこのときは大してきつくないなと 思っていた。

黒部湖を挟んで立山連峰
ここからは立山〜薬師につづく稜線が綺麗に見えた。 立山と薬師の間のスゴ乗越の辺りはきつかったなぁと感慨にふけりながら眺め歩いていく。

この辺は道は細いが道沿いに花が咲く素敵な場所が多々ある。
でもそれを楽しむ余裕はなかった。不動岳から船窪小屋までは細く急な道がつづく。
アップダウンも非常に激しい上にずっと森の中の道なので精神的にも疲れる。 この辺りは登るにしても下るにしても段差が急で自分の歩幅で歩けない。
そのため自分のペースで行けずにいつもより疲労が激しい。

船窪岳山頂
まったく展望なし。 船窪岳は第二ピークもあった。
頂上についたと思ったら第二ピーク。落胆。

やっとついた船窪小屋から不動岳方面
烏帽子から船窪までは非常に距離が近いのですが実に10時間もかかってしまった。 とくに最後の船窪小屋につく直前の急登はかなりこたえた。 船窪小屋はランプと囲炉裏のこじんまりとした山小屋で、非常に評判がいいのでここでは小屋泊まりをすると決めていた。 実はこれが登山を趣味として始めて以来初の小屋泊まり。

7日目 船窪小屋に停滞 暴風雷雨

この日は朝からものすごい風と雨。
しかし次の針の木まではすぐなので出発することに。 出発して雨と風に絶えながら北葛乗越付近まで来たとき雷がなり始める。 どうするか迷ったがこの先蓮華岳を越えなければならないので雷の中では危険と判断し引き返すことにした。

しかしもう雷が鳴って落雷もしている状況に。雨も激しくなる。
戻る途中いくつか小さな峰を越えていくが、雷の中、峰の手前で様子を見て落雷の後すぐに峰を走って越えるということを繰り返しなんとか船窪小屋まで 戻ってきた。正直かなりビビった。体ももうびしょびしょ。

その後は船窪小屋の中でほかの登山者の方とともに雑談し楽しいひと時を過ごす。 午後になると少し晴れ間も見えてきて天気も回復したが今日は船窪小屋に連泊することに決める。

船窪小屋には少しはなれたザレた崖という非常に危険な場所に水場がある。 実際に水を汲みに行ったが汲んでいる最中も小さな落石があったりした。 毎日水を汲んで登山者に提供している小屋の方に感謝。 船窪小屋は料理もおいしいし何より小屋の雰囲気が非常に良い山小屋だった。 ここはまた必ず泊ろう

8日目 船窪小屋〜針の木小屋 曇ときどき晴れのち雷雨

蓮華岳の稜線
昨日ここで雷にあったら大変だった。

針の木峠からの新越乗越方面
針の木についたときはまだ10時。 今日のうちに種池まで進もうと考えていたが どうも雲行きが怪しく、ここまでにする。

10時でその日の行動が終わってしまうとものすごく暇。 なにもすることがありません。しかも夕方まで天気はまあまあの状態。 これはもっと進めたなと悔しがりながら寝ようとすると雨が降ってくる。それも大粒。 行動時間4時間

9日目 針の木小屋〜種池山荘 雷雨のち小雨

日付が変わる頃から大荒れになってきた。
ものすごい稲光と稲妻で寝てられない。 そのうち何か冷たいと感じるとテントが浸水してシュラフが濡れてくる。

しかも外はものすごい風と雨。 とりあえず濡らさないようにと(もうほとんど濡れていたが) レインウェアを着て濡れてまずいものはビニールに入れ整理した。 そのため暴風と雷の中テントの中で朝まで体育座りをするはめになった。 そのうちトイレに行きたくなるしもう大変。

朝になると雨も収まったがまだ重い雲が立ち込めていた。9時頃になってようやく出発 シュラフが水を吸って重い… テントもずぶ濡れ。 これでは次に晴れるときまでテント泊ができない。 でもまあすぐに晴れるだろと思っていた。このときは…

赤沢岳方面
赤沢岳を登る途中からまた雨が降ってくる。 本当は冷池まで行きたかったのですが種池までで断念。 今日は小屋に素泊まり。 行動時間 5時間

10日目 種池山荘〜五竜山荘 雨

爺ヶ岳山頂

今日はずっと雨。 鹿島槍ヶ岳を登っている最中から雨が叩きつけるように降ってきた。 しかもまったく人にすれ違わない。かつ同じ方向に行く人も見えないという状況で 戻った方がいいんじゃないか…などと考えながら登っていく。 そのため鹿島槍山頂はまったく足を止めることなく素通り。

その後八ッ峰キレットに突入するまでは雨が強く大変だった。 キレットに来ると風も雨もほとんどなくなりほっとしていたが キレットの核心部、(キレット小屋のすぐ手前の辺り)まで来たところで 一組のパーティとすれちがった。

すれ違った後キレット小屋についたところで そのパーティの方一人が戻ってくる。 小屋の方との話を聞いているとどうやらパーティの一人が滑落した模様。 正直あそこで滑落となるとかなり状況は厳しいと感じた。 しばらく状況確認などをした後小屋の方が登攀装備をして救出に向かっていった。

そんな中,心苦しい状況ではあるがこちらも出発。 小屋の方から言われた「気をつけて」 その言葉が重く感じる。 五竜岳までは岩場が続くが寒さで手が悴んでグリップが利かない。 なんとしてでも五竜岳までたどりつかなければという思いで歩いていく。 五竜岳までくると幸運にも雨風ともに収まり一安心。

しかし五竜岳から五竜山荘まではすぐだとおもっていたが 行けども行けどもまったく見えない。なんとか発電機の音が聞こえてきたときには 本当に安心した。 今日もこんな天気なのでテント泊は無理。五竜山荘に素泊まり。 行動時間 9時間

後で分かったことですが滑落した方は亡くなったそうです。ご冥福をお祈りします。

11日目 五竜山荘〜白馬山荘 曇りときどき雨

朝起きて天気を確認するとまた雨が降ってる。 ああ今日も小屋泊まりかと朝から落胆。

雷鳥
なぜか天気が悪い日ほど良く見かけた。

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この山行最後の難所 不帰キレット。 
ここを越えればとりあえずはほっとすることができる。 ただここは以前通ったことがあるのでそれほど心配していなかった。

不帰キレットは小さな峰を幾つもトラバースするようなキレット。
峰の数は地図を参考にしない方がいいかも。第何峰南峰、北峰とするのはずるい。

白馬岳付近のお花畑
色々な花が咲いていた。 今日はそれほど雨が降らなかったのだが天気が悪い。 周りの景色が見えないと進んだ気がしない。 白馬山荘で素泊まり。お金が…。
行動時間 9時間

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