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12日目 白馬山荘〜雪倉非難小屋 暴風雨

今日は朝からものすごい風の音。 船窪からずっと雨なので雨にはもう慣れたが この風の中は行きたくないと思った。 ですがそんなことも言ってられないので出発。 しかし風がすごい。白馬岳山頂まで行くのも大変。風に背を向けて斜めに歩いていく。

写真ではたいしたことないように見えますがとても写真取ってる場合じゃなかった。

なんとか頂上を後にして歩き出すも風が強い。 しかも雪倉岳の方へ進むと登山道に大きな水溜りが多数。 雪倉の非難小屋につく頃には靴の中までびしょびしょ。 ザックカバーも飛ばされそうになった。

非難小屋ではすでに中に6人ほど。風が収まるまで待機するつもりだったが その後も風がひどくなるばかり。しかもどんどん人数が増えて10人以上が非難してくる。

この頃には進むのをあきらめ他の方たちと談笑。 そして本当はこの非難小屋は泊まってはいけないということだが 結局12人ほどで4畳半の部屋に泊まることに。(手前のもう一つの部屋はびしょびしょで使用できなかった)

非難小屋で自分と同じく上高地から雪倉まできた方にあった。実は私より1日早い日程で同じコースを歩いているひとがいるということは山行ですれ違った人から聞いていた。 あそこはきつかった。天気が悪かった。などと同じ道を歩いてきた方なので話が弾んだ。 夕食を食べた後5時に就寝。ぎゅうぎゅう詰め。でも楽しかった。
行動時間 2時間

13日目 雪倉非難小屋〜栂海山荘 晴れときどき雨

雪倉非難小屋
この日の朝は曇りだが風もなく晴れそうな感じの天気

まだ荒々しい雲が晴れて青空が見えたところ

このときのうれしさをたとえるなら天空の城ラピュタでシータとバズーが竜の巣を抜けてラピュタを発見したときような気分。(わかりにくい?)

一週間ぶりの太陽
雪倉岳山頂でついに晴れてきた!
太陽と青空のありがたさが身にしみる。 当たり前のものだがあらためてその重要さを実感。

雪倉岳から朝日岳に行くところ
雪倉岳を過ぎたところから岩質が変わったのがはっきりわかった。 岩がすごく滑る。今日までで1回ほどしか転んでいなかったが雪倉から朝日までで3回も転んでしまった。

西の方

遊歩道
この辺は水が豊富。 いたるところに小川が流れていて水に困らない。

朝日岳頂上
まだ雲の流れが激しくこの5分後ぐらいににわか雨に。

栂海新道
蓮華との分岐点から栂海新道へ入るとしばらく空中庭園のような綺麗な風景がつづく。


白馬岳方面を振り返る
最後にいままで通ってきた山並みを見たかったが 雲に隠れて見えず。

ここからついに降下開始。
この辺は湿地になっていて綺麗な風景が広がるがこの一週間の雨のためか 栂海山荘まで(実は次の日の親不知まで)ずっーーと泥だらけの道が続いた。 こうなるともう景色の綺麗さなんてどうでもいい。

犬ヶ岳山頂
もう疲労がピークに。 昨日の暴風で靴がずぶ濡れの上に泥だらけの道を下ってきたので 足がふやけて歩くたびに擦れてしまい少しずつしか歩けないような状態になってきた。 今回の山行で西穂〜奥穂、船窪を抜いてもっともつらく感じた。 とにかく足の裏が歩くたびに痛い。 この道は二度と歩きたくないと思った。 そう思う道というのはまた絶対歩きたくなる道だ。

その足の裏
次の日も歩くたびに痛みが… 行動時間 9時間

14日目 栂海山荘〜親不知 晴れ

犬ヶ岳からの朝日
最後の朝を迎えた。最後にふさわしい日の出だった。しばらく眺めて出発

朝日岳の方向

白鳥山山頂
ガスっていて何も見えない。この先の下りが非常にきつい。

坂田峠
舗装された林道にでた。それだけでちょっと感動。

尻高山
かなり高度を下げた。ここからはもう日本海も見えるし車の音がする。 もうすぐだ。

ゴール
ついに到達!尻高山からここまでがすごく長く感じた。 ゴールして達成感よりもただああ終わってしまったんだなという寂しさがこみ上げてくる。

国道を挟んで日本海へ降りる
本当は海に飛び込むつもりだったが波が高く無理だった。

親不知
親不知は海からいきなり山が突き出しているというかんじ。 登山口にあるホテルで風呂に入ると駅までの送迎もしてくれる。 2週間ぶりの風呂だ。下着も2週間替えていなかった。

風呂を出た後しばらく散歩し出発の時間を迎えた。次の電車に乗らないと今日中に帰れないので ここにいたのはほんの1時間半ほどだった。

出発直前に雪倉でいっしょに非難した方、栂海山荘で色々なことを 話した方と会うことができた。わずか数分だったが最後に出会えてよかった。 もう少し別れを惜しみたかったが時間がないので握手をし短い言葉を交わし記念写真。 雪倉で会った同じ行程を歩いてきた方はこの後富山に向かい剣岳から薬師に行くそうだ。すごい。

帰りの電車で色々なことを思い出し、心地よい疲労感に包まれる。登山をし終えた後のこの時間が非常に好き。今回の山行は今までで一番内容の濃い山行だった。

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