32日目 宜蘭〜省道7号線〜南山

朝社長さんが迎えにきてくれ一緒に食事をし梨山に向かう道を教えてもらい出発。宜蘭から梨山までは110km。標高差2000m。社長さんには梨山まで行くと言ったがおそらく今日はつかないだろう。ここから梨山までの道は日本で調べてもほとんど情報がなかった。台北のドミトリーで聞いてもがけ崩れが多く通れるかどうかはわからないということ。

宜蘭市街

宜蘭市街の省道7号線

省道7号線は宜蘭から少し進むと寂しくなりさらにいくと大きな河川と平行して走るようになる。この辺ではそれほどアップダウンはない。交通量は少ないが工事用車両が多かった。河川沿いをしばらく進む。ゆっくり高度をあげていくので勾配は非常に緩やか。道の舗装状態もいい。

だんだん山が近づく

梨山まで97km

7号線丙と合流し川幅が少し狭くなり勾配も少し急になる(といっても大したことはない)目の前には広い谷が広がっていて非常に綺麗。 どんどん谷を登っていくと省道7号線から7号線申への分岐につき7号線甲へと進む。そして大きな橋を渡ると谷がまた狭くなり険しくなる。 しょっちゅう犬に追いかけられるが無視して進む。

広い谷が広がる。この奥のさらに奥へと進む。
クリックして大きい画像

橋の上から。ここからまた谷が狭くなる。左側の谷沿いを進む。
クリックで大きい画像

ここからは勾配のきついところも現れてくるがまだ大したことはない。たまにある集落に小さな食堂があった。このあたりの人は他とは少し顔つきが違う。台湾の原住民族の人たちだろうか。さらに進むと谷沿いに台地のような場所が見えてきた。 橋を渡り台地を通る道になる。ここから急に勾配がきつくなる。台地の上は集落があるのに勾配はきついまま。ここはかなり堪えた。

集落の中の道なのにどんどん標高を上げていく。 おまけに宜蘭にあったの最後のコンビニを通り過ぎてしまい食料がほとんどなく空腹。食堂はあるもののどこも閉まっている。 休憩しながら進むもかなり足取りが重くなってきた。途中で唯一の食料、日本から持ってきたレトルトカレーをそのまま食べた。めちゃくちゃうまかった。これが台湾で一番おいしく感じたかもしれない。

坪林の先の峠道

谷沿いの台地のような場所
クリックで大きな画像

ここから急坂に突入。ここの標高は600mほど
クリックで大きな画像

集落の中の坂道。これがしばらく続く
クリックで大きな画像。

なおも進むと今度は急な下り坂。ゆっくり進みまた登り返す。通り過ぎていくたくさんの車から加油!加油!(ジャアヨォー! がんばれ)とたくさんの声援をもらう。中には怒られているのかと思ったぐらい大きな声で言ってくれる人も。自転車がじゃまで怒鳴ってたのかもしれないけど。そんな声に励まされさらにヤクザな目をした犬達も自転車を追いかけながらワンワン声援を送ってくれたのでようやく南山(1200m)に午後3時頃到着。ここは集落というより町という感じで少し大きい。ここなら安宿も食堂もあるだろうと思い今日はここまでと決める。

町の入り口辺りで休憩していると二人の子供がやってきて話しかけてくる。何を言っているかわからないがとりあえず自己紹介(日本人です。自転車で台湾を一周してます。など)。 荷物満載の自転車に興味を持ったらしく自転車に乗って遊んでいる。漕ぎたいみたいだったのでサドルに載せたままハンドルを持ち走らせてあげるとめっちゃくちゃおもしろがっていた。さらに携帯電話をいじって写真を撮ったり。まったく人見知りをせずに好奇心旺盛。そんな光景を見ていてものすごく癒された。

ただ向こうはたくさん質問してくるも全然答えられない。それが非常に残念だった。ここに安宿とか食堂とかある?ときくとあるということ。とりあえずどこにあるかと聞くと連れて行ってもらえることに。食堂でルゥローファン(肉そぼろごはん)とスープを注文。めちゃくちゃうまい。しかも合わせて40元。格安。でも食べている間にさっきの子供は帰っていってしまった。何かお礼をしたかったな。

その後町をうろつき宿を探す。探してもどこにも見当たらない。小学校の近くに来るとまたも子供が集まってきた。こんどは5人。 また質問攻めにあう。こっちの片言の中国語がおもしろいのかたくさん笑われた。

そんなとき交番を発見し近くにいた警察官に宿の場所をたずねると連れて行ってくれるそう。こちらも自己紹介をするとえらくごきげんになり日本語でイチバン!イチバン!と肩をたたかれる。近所の人に自分を紹介してくれもした。案内されたのはさっき行った食堂のとなり。どうやらそこに民宿があったよう。ここのおばあさんは日本語なんてもう忘れちまったよと日本語で話しかけてきた。ぜんぜん忘れてないみたい。

別れ際に先程の警察官が何か困ったことがあればいつでも聞いてくれとのありがたい言葉をいただいた。非常に親切で話し方も兄のような感じがする警察官だった。

チェックインして(といっても名前も書かずお金だけ)設備の説明を日本語で受けたあともう一回となりの食堂へ。おなかが空いてしょうがない。暗くなってくるとさすがに寒くなってきた。明日は最初から峠道だ。ちなみに今日通った道にはやたらベンツやBMWなどの高級車が多く走っていた。なぜだろう。

南山
クリックで大きな画像

民宿の部屋。一泊500元
7号線甲沿い。商店と食堂の間にある。

*補足 宜蘭から南山までは50kmほどで600mほど登った後台地の集落沿い10kmで600m高度を上げます。 自分は空腹のため箱根以上の急坂に感じましたが箱根(の宮の下から上の登り)よりきついところはないと思います。 宜蘭から先にはコンビニはおろか商店などはありません。(南山にはお店がある)宜蘭のコンビニで必要なものは買っておきましょう。 なお高度は±50mぐらいの誤差があるかもしれませんのでご注意を。

宜蘭のマンション〜南山〜沙韻民宿

走行距離 59.4km
平均時速 11.7km
使ったお金 650元 (1元=約4円)
総走行距離 2400.3km

次の日へ